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4章 フィオナ 1節 ダンディー

 コレン女子会は、あれから何度も開かれた。これは、十月も終わりに近付いたある日のこと。
「ハロウィンの仮装どうするの?」
いつもにましてテンションの高いクローダが、どうするのと言いつつドサッと何かを置いた。嫌な予感しかしない。普段着に仮装のような服を作る奴だ、骨だけ抜いた魔族の皮が出てきても驚かない。
「マリーは魔女だよね!」
「それ本職よ。」
思った以上にまともな役割で拍子抜けする。
「えー、悪い魔女だよ?ほらみて、この大胆な衣装!」
「却下だ。」
ちらっと見えてわかったのは、ホルターネックで臍までV字に開いているという事だった。案の定、ベラの手がその衣装を没収してしまった。

4章 フィオナ
1節 ダンディー

 そんな話題に付いていけない人が一人。
「いいねえ、私も若くなりたいよ。」
優しい声で言ったのはフェネラおばさんだ。私がコレンに来る一月ほど前、村を焼き払われて逃げてきたらしい。
「フェネラおばさんもやろうよ!」
「私はこの体型じゃあ、南瓜くらいしかできないよ。」
思わず吹き出してしまった。おばさんはただにこにこしている。
「南瓜といえば……今年はどうやって調達しようかね……アユルンはもう危険で入れないし。」
「ハルクに頼めばいいんだよ!」
アユルンに何があったか知らないが、ドウィンさんがクローダの頭を叩いて黙らせたことからして、相当危険なんだろう。
「奴が立ち入り禁止の場所に入るのはこれ以上容認されないぞ。傭兵団ごと罪に問われてもいいのか?」
「そうだよ、まだ魔族がいるかもしれないからね……焼けてしまって、南瓜も残ってないよ。」
フェネラおばさんは悲しそうに笑った。その顔を見てわかった。きっと嘘だ。それに、村が焼き討ちされたって、畑の真ん中までは火が回らないはずだ。ただ、魔族がいて危険だから、遠慮しているだけ。
「でも、南瓜の飾りがないと寂しいねえ。」
ドウィンさんが俯いた。
「申し訳ない、騎士団で立ち入りが禁止されているから……。」
「いいんだよ。」
どうにも後味が悪い。みんな忘れてない?ハルクは傭兵団員でいけない、リシタ達もそう。ドウィンさんもだめ。でも私は?戦えるし、カロック曰わく不死身だし、取りに行ってもいいんじゃない?

 とはいえ、私だってわざわざ魔族うじゃうじゃの村に行きたくはない。
「子猫ちゃん、一緒にお昼でも……」
「こんな可愛い子が一人で歩いちゃ危ないよ」
「お嬢さん」
「お嬢ちゃん」
まだ、まだ、クズだらけの街の方がマシだ。道を聞くために声をかけようと思うまでもなく、身の程知らずがナンパしてくる。ロチェストの酒場に着くまでに軽く20人くらいの男を沈め、酒場のドアを開けると、女主人がニヤニヤしながら待っていた。
「お嬢ちゃん、モテモテだね?」
「見てたんですか。」
「客が、別嬪さんがいるって騒ぐからさ。それは置いといて、見慣れない顔だね。どうしたの?」
そう彼女が言う間にも、酔っ払いが私に文字通り絡まってきた。それを軽くおたまで殴って追い払い、店の奥の席に案内してくれた。「お姉さん、南瓜はありますか?」
「南瓜を買いに来たの?残念だけど、産地のアユルンが襲われてから手に入らなくてね。うちも困ってるのさ。」
「アユルンかぁ?ヒック……それならぁ、俺がぁ!」
どこからか酔っぱらいの声が聞こえる。と、向こうが一瞬騒がしくなり、次の瞬間店内がしんと静まった。
「お嬢ちゃん、南瓜は諦めな。」
静まった向こうから、落ち着いた足音ともに男がやってくる。またかと身構えると、その男がふっと笑った。
 ハルク程じゃないけれどリシタより遙かに背が高く、年はカロックくらいだ。確かにこの人なら、ナンパなんてせずとも美人の奥さんと可愛い子供に恵まれていそうだった。
「お嬢ちゃん、このおっさんは大丈夫だよ。いつもああやって酔っ払いを始末してくれる人さ。」
主人がその客の肩を叩く。
「まあ、君みたいな可愛い子は警戒するに越したことはない。」
彼は私の横の椅子を引いて座った。顔がよく見えるようになって、私は驚いた。この人、ボサボサの髭で損している。眉毛までボサボサだけれど、綺麗に整えたら絶世の美男だ。
「何口説こうとしてんのさヤックさん。ただでさえロチェスト一の男前だってのに。」
「こんな髭の男やもめのどこがだ。若い子が相手にするはず無いだろう?」
なあ?と見てきたけれど、髭がなかったらどうかわからない。
「ほらもう、お嬢ちゃんぽーっとしちゃってるだろ!用がないならあんたも追い出すよ!」
「ひどいなあ……じゃなくてだ、お嬢ちゃん、アユルンには首を突っ込まない方がいい。ハロウィン用の南瓜が欲しいんだろうが、もうあそこは二度と入れない村だ。」
ヤックさんは、いい子だから今年は我慢するんだぞ、と頭をなでてきた。この人もたいがい軟派な人だ。ヤックさんを見上げると、お父さんが子供を諭すような笑顔だった。ヤックさん子供いるのかな?ん?ヤックさん?ヤック!?
 がたっと立ち上がると、ヤックは心底驚いたように仰け反った。その隙に、フルパワーで冷気を集める。
「お嬢ちゃん!?」
「何のつもりよ!貴方、ヤックって、指名手配犯の!」
危ないところだった。紳士だと思って油断したけれど、私は殺し屋にも狙われかねないんだった。
「ちょっと待て、違う、私は違うから!」
「うっさいだまれ!アイスブラスト!」
男に氷の霧を吹き付けると、あっけなく凍りついた。お手柄だ!
 お手柄、なのか?ヤックといえば、騎士団が束になってかかっても捕まらない男だ。いくら最大出力でアイスブラストをぶつけたからといって、こうも簡単に捕まるものなのか?
「お嬢ちゃん、ちがうよ!この人指名手配犯じゃないよ!」
女主人がわたわたとお湯を持ってくる。
「でもヤックって。」
「確かに顔も似てるし名前一緒だけど、どう考えてもこのおっさんじゃ年取り過ぎだろう?」
どうやらまずいことをしたらしい。

 数分後、解凍されたヤックさんに土下座した私は、何故かケーキを奢ってもらっていた。主人もジュースをサービスしてくれた。どさくさに紛れて、解凍するのと一緒に店にも再生魔法をかけたからかもしれない。
「いやあ、君みたいな元気のいい子がいると心強いよ。」
ヤックさんは私の魔法の容赦無さが気に入ったらしい。ドMかとおもったけれど、なんでも昔使えた魔法が年とともに使えなくなったんだとか。久々に魔法を目にして懐かしかったらしい。
「亡くなった妻も、魔法使いだった。息子も、妻程じゃないが使えたんだ。息子には時々間違って氷漬けにされたよ。」
ヤックさんは寂しそうに眉を寄せた。
「妻はサキュバスだった。君もだろう?同じ感じがするよ。」
「おじさん、わかるの?」
「ああ。サキュバスには独特のオーラがある。だから尚更、アユルンには手を出してはいけない。君は魔族からも人間からも狙われる。」
おじさんは、女主人カリスが酔っぱらいの相手をしているのを確かめてから声を低くした。
「私の妻を殺したのは、過激派の人間だった。お嬢ちゃん、アユルンは立ち入り禁止になっていると知っているだろう?魔族がいるだけなら、騎士団が立ち入れないわけがない。ただ魔族に襲われただけの村ではない。」
おじさんが私の両肩に手を置いて、真正面から見つめてくる。
「私はこれ以上、サキュバスを殺されたくないんだ。絶対に行くんじゃない。」
「は、はい」
「いい子だ。」
くしゃっと頭をなで、おじさんは何事もなかったかのようにまた普通の声で話し始めた。
「南瓜の産地というほどでもないが、オルテル領に行ってみてはどうだ?あそこは農村が多いから、南瓜を育てている農家もあるだろう。」
あそこの領主とは知り合いでな、とおじさんが取り出したのは、コウモリのエンブレムだった。
「これを持っていれば、領主の奥さんがよくしてくれるだろう。」
「……すごくパンクな人なのね。」
普通の領主様の奥方は、コウモリなんて身につけないと思う。おじさんは笑った。
「ああ。びっくりするだろう。」
その奥方は想像を遙かに超える存在らしい。会ってのお楽しみだと教えてくれないおじさんに連れられ、私は酒場を後にした。

 ロチェストは危ない街だから、ひとりで出歩くんじゃないぞ……そう言って、おじさんは私をコレンまで送ってくれた。
「オルテル領は?」
「あそこは自治領だ。王国騎士団が立ち入ることも滅多にない。」
何より、例の奥様がいるから安心だと言って、おじさんはコレンの門で背を向けた。
「おじさん、コレンに泊まらないの?」
「ははっ、一応妻帯者なもんでな。いくらこの世にいないとは言え、無断外泊は気が引けるよ。」
「そう……。」
おじさんの笑顔はどこか妖艶だった。まったく、私はサキュバスだというのに、報われない恋しかしない。リシタはフィオナばっかり、おじさんは未亡人。おじさんには恋してないけど……あんなに思われるお嫁さんが羨ましくないわけじゃないんだ。



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ようやくおじさん登場。
結構前に奥さんを亡くした独り身です。髭ぼさっとしてどことなくやつれてるけど、滲み出る色気と元の造形の良さで無自覚ナンパしてしまう罪な男。
でも奥さん以外愛せません。

このあともちょくちょく出てくる重要人物です。
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3章 カロック 4節 灰色の存在

 川は穏やかで、やっぱり大量の魚が飛び込んできた。私はまともに釣りができないらしい。お前の釣りは、小さい魚を逃がしてやる作業だな、とカロックは笑った。
「それで話というのはな」
「今日はおとなしく座って聞かなくていいの?」
「なに、それほどシビアな話じゃない。聞かれるとまずいがな。」
そう言いつつも、カロックは手を止め、船底に腰を下ろした。
「お前も、魚と遊びながら聞いてくれ。何故私が、わざわざお前がサキュバスだと話したかだ。」
そう言われると、私も手を止めなきゃいけないような気がしてくる。まだ魚はビチビチしているけど、ムリンが追い回して海に帰してくれているみたいだから大丈夫だろう。

3章 カロック
4節 灰色の存在

 まずはお前の感想から聞こうか。どうだった、サキュバスとして生きてみて。楽しかった、そうか。意外だな。ああ、ベラとフィオナが鉄壁のガードだから、妙な奴らは始末してくれたのか。ああ……そうだな。愛されていたのがわかった、うん。それを知ってほしかったんだ。
 お前のその力、誰にもらっているかはわかるだろう。お前が記憶をなくす前、お前を愛していた男だ。その男、おそらく今も生きて、お前を思い続けていることだろう。それ故のお前の力だ。サキュバスは、生前愛した男と結ばれたいがために美しく生まれてくると言われているが、それだけじゃない。男からの思いの強さは、そのままサキュバスの力になる。男に愛されるために美しいのか、愛されているから美しいのかはわからないが……誇りに思え、お前の美しさはそのままお前の力で、どれだけ愛されているかの現れだ。
 だが、それは同時に敵を惹きつける力にもなる。そして、敵意を生む力にもなる……。

 話は変わるが、予言の話は知っているか。魔族を根絶やしにしたとき、女神が降臨するというものだ。私は信じていないがな。お前もそうか。でもあれはただのお伽噺じゃない。現に大多数の人間はあの話に振り回されているだろう?
 あれと同じような話が、魔族にも伝わっている。人間を根絶やしにすれば、魔族の神が降臨する。何も矛盾はしないはずだ。生き残った方に神が降臨するんだからな。
 たった一種族の魔族を除いては。わかるか?
 サキュバスだ。生まれたときから人間を愛する。人間が根絶やしになったとき、それはサキュバスの楽園か?違う、そうだろう?
 その矛盾を解決する方法が一つだけあるんだ。マリー、お前肝が据わっているな、さらっと「殺す」って……。なめるなって?はは、リシタにぐうの音も出ないくらい言い返す子だったな、そういえば。その通り、魔族はお前を狙うだろう。だからお前はいつも囮のような役目になってしまったんだ。
 平気?強がりはよせ。……はっはっ、リシタに言っておいてやろう。喜ぶだろう。リシタが守ってくれるから平気か。男にとってこれ以上の褒め言葉はないぞ。

 ああ、まだ話は終わりじゃない……。腹が減ったなら魚焼いて食っていいからもう少し聞け。
 ……なかなかいい手つきだな。その男から魚の捌き方も習っていたのかもしれんな。それで、話の続きだ。

 聞かれてはならないのはここからだ。魔族に狙われるのはサキュバスだけじゃない。魔族と人間の混血種もだ。サキュバスと同じくらい狙われる。何故かわかるか。ここからは少し難しいが、わかっておかなければならない話だ。
 まず、サキュバス……言うまでもなく強い。死なない。そりゃそうだろう、幽霊みたいなものだからな。正確には、殺しても死なない。思われている限り、何回でも蘇れるということだ。
 そして魔族との混血種は、一般的に双方のいいとこ取りをして生まれてくる。……リシタやハルクが、人間離れした強さだと思ったことはないか?驚いたようだな、そうだ、あの二人も魔族と人間の混血だ。
 ハルクはゴブリンと人間だ。私達ジャイアントと同じく、何世代にもわたって同族交配を繰り返して一つの新しい種族になっているがな……。知っての通り、あいつの力は人間のそれじゃない。背も高いだろう?ただ、知性、理性は人間と同じだ。少しお人好しすぎるくらいだな。
 リシタは、ジャイアントと人間の混血だ。リシタの村の人間は、背が高くて力が強いことで有名だったんだ。だから、魔族にかぎつけられたんだろう……。

 私の村もそうだったんだ。全員武芸に長けてはいたが、平和な村だった。予言さえ、予言さえなければ……


 カロックはそこで言葉を切り、じっと水面を見つめた。
「リシタはな、何があったか聞いても決して話そうとしない。おそらく、私と同じようなことだろう。生き残ったという事は……誰かを見殺しにして逃げたという事だ。」
大きな拳を握りしめると、船縁に叩きつけた。
「私は妹を置いて逃げた。でも、あのときの私に何ができた?まだ4つの時だった。襲ってきたのはオーガだったんだ。力も何もかも劣った!」
リシタと同じだった。
「そう思って生きるしかなかった。逃げた自分を正当化して、誰かの世話になって……。罪滅ぼしのようにリシタを拾って育てた。でも私はまだ、オーガに何の復讐もできていない!……それさえも、無意味だからと諦めたんだ……。」
たった一つの、本当かどうかもわからないおとぎ話のせいで、私が知るだけでも二つの村が焼き払われた。人間って、魔族って、こんなにバカだっただろうか。本当かどうかもわからない話のために、平気で命を絶つような生き物だったか。
 私はカロックを見た。
「どうして、誰も言わないの?こんなのおかしいって。」
「もう、言葉で解決できなくなってしまったんだ。お互いに恨みを買いすぎた。」
おかしいと思う。噂だけで、人を殺せる?
「そんなに信じる価値のある物には思えないけど?戦わなきゃ、楽園なんて必要ないじゃない。みんなが天寿を全うできる世の中なら、楽園がほしいなんて誰も考えない!」
カロックはゆっくり顔を上げて微笑んだ。
「聡い子だ、マリー。」
気づけば景色が歪んでいた。優しい重さを頭に感じる。
「お前もおそらく、私と同じような理由で愛するものと引き離されたのだろう。私は全ての生き物が憎い。こんな世界を作ってしまった魔族も、人間も。……その憎しみ、忘れてはならないぞ。」
「この間は逆のこと言ってなかった?」
「ああ、どちらもむやみに憎んではならない。だがその憎しみと、世界に屈しない気持ちこそ、この世界を踏みとどまらせる力になる。」
カロックの言うことは訳が分からない。首を傾げると、彼はふっと笑った。
「魔族と人間は滅ぼしあう。でも、その最初の難関は、最後の砦は、サキュバスや混血種だ。我々が滅亡しない限り、予言は実現しないだろう?だから、まず我々が狙われるのだ。闇雲に戦うより、少数派を潰してしまう方が効率がいい、混乱も生まないからな……」
「私達は耐え続けるだけ?」
「強いだろうが。人間より、魔族より。だから戦争がこの程度で収まっているんだ。我々が生きている間は、全面戦争なんてやる意味がない、お互いに削りあうだけになるからな。……私が傭兵になったのは、双方の過激派を始末するためだ。我々は確かに矢面に立たされる。だが、面と向かって抵抗できるのも我々だけだ、マリー。だから憎しみを忘れるな、屈するな。でも、どちらも愛せ。」

 全て言い切ったカロックにドヤ顔をされた。
「おい、不満げな顔をしてくれるな……」
「いや、つい苛っと。」
「本当はお前にドヤ顔で言ってもらいたいんだが。考えたことはないのか、オーガとの混血種の村が潰されるほどの勢力を送られたはずなのに、何故ひ弱な見た目のお前が生き残っているか。」
言われればおかしい。カロックの話なら、私を愛してくれた人は生きているという。
「ないみたいだな……マリー、サキュバスは不死身だ。誰かから愛される限りはな。それを知らなかったのが娼館の愚か者どもだ。お前に仇なす輩は、その時点で自殺しているようなものなんだ。」
だから余計に狙われるが、とカロックが笑う。
「そういえばお前、知っているか、ヤックという男を。」
「あの殺し屋?」
「ああ。あいつはサキュバスと人間のハーフだ。不死身どころの話じゃない、傷すら負わないという噂だ。戦争の最後の歯止めでもある。……まあいい、とにかく、お前は自分の信じる道を生きろと言いたかっただけだ。生きてさえいればいいんだ。長話になったがな。」
カロックは立ち上がり、櫂に手をかけた。もう日が暮れかけている。帰る時間だ。


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3章 カロック 3節 かわいいものと女子会

 最近、傭兵団を騒がせる出来事が起きている。ハルクの戦績?確かに人間離れしてるけど、そんな色気のない話、傭兵しか相手にしないわ。
「ドウィンさん、救急セット入れ出来ましたよ!」
着せかえ人形になって以来、私の魔法の使い方は変わった。今日もマーガレットの花飾り付きグッズを持って、事務所のドアを開ける。
「お前、マリー、それはいくら何でも可愛すぎるんじゃないのか?」
いつも最初は難色を示すドウィンさんも、結局は私お手製のグッズを使ってくれる。今まで色々作った。最初はヘアピン、次にハンカチ、剣磨きにもお花をつけて、あと、そうそう、靴も作ったの。
「マリーだったのか……」
ハルクがほっとしたような顔で言った。
「何が」
敢えて聞くと、ハルクはおびえたように首を振った。そりゃ畏れ多くて聞けないでしょうよ。ドウィンさんに、どうしてお花のヘアピンつけるようになったのかなんて。

3章 カロック
3節 かわいいものと女子会

 事の始まりは一週間ほど前に遡る。
「また何かやらかしたの、ハルク?」
「マリー……うん……」
ハルクが雑貨屋の前で肩を落としていた。ノールチーフテンを倒し、氷の渓谷の巨大シロクマもあっという間に討伐し、コボルドとかいう魔族も殲滅したらしいけれど、その度誰かに怒られて落ち込んでいる。打たれ弱さは流石14才だ。
「アイリエさんに頼まれて、立ち入り禁止の平原までキノコ取りに行ったんだ。」
「そりゃ怒られるでしょ」
「断れなかったっていうか、一回断ったけど聞いてくれなかったんだよ……」
筋骨隆々の体のせいで、余計アルマジロみたいに見える。
「そうやってすぐ体丸めてシュンとなっちゃうから付け入られるの。男なら背筋のばしなさいよ、ほら!」
「え、あ、ちょ、マリー、だめ!」
何がだめ!だ。背中に膝蹴りを入れて肩を引っ張ると、咳込みながらハルクが前を向いた。と、何かがぽよんと飛び出てきた。
 それはぽよんぽよんと弾んで、地面を転がった。
「ぴっ!」
「はっ!?」
「だからだめだって言ったじゃないかああ!この子見つかったらドウィンさんに殺処分にされるよ!!」
ハルクが何かわめいている。けれど今それどころじゃない。このふわふわの生き物を抱きしめるのが先だ。羽だか腕だかわからないところの下に手を入れて持ち上げると、楕円形の瞳と目があった。そのふわふわの生き物が嬉しそうに手をばたばたさせる。
「ハルク、これ何!?お土産!?」
「ああもう、そういうことで良いよ!俺が捕まえてきたとだけは人に話すなよ!!」
『ねえねえ、お名前は?』
『ないの……独りぼっちだったの……』
「聞いてんのかマリー!」
ハルクが大声を出すので、無視しようが無くて睨む。
「そいつは平原で迷子になってた子供のグレムリンだ。大きくなったらとてもじゃないが可愛くないぞ。で、人と仲良くできるような生き物でもない。」
「別に良いじゃないの、私魔族だし。」
彼は肩をすくめた。
「お前開き直ってんな……じゃなくてだ!その子は魔族だ。お前と違って人型でもない。村人に受け入れられないと思うぞ。そのときに簡単に捨てたりするなよ!」
相変わらず根は天使のような少年だ。私が頷いてみせると、いぶかしげな表情で背を向けた。その瞬間、グレムリンが腕を飛び出し、ハルクの肩に着地する。ふわっふわの体を頬にすり寄せ、最後にキスすると、私の腕に戻ってきた。ハルクの心から鍋の蓋を落としたような音が聞こえた気がした。

 何はともあれ、こうして私はペットのムリンを飼い始めた。ムリン曰わく、戦争で親とはぐれ、平原をさまよっていたところをハルクに拾われたらしい。ドウィンさんにその話をすると、ひきつっているハルクの前で快く飼っていいと言ってくれた。ハルクがさらにひきつったのは言うまでもない。
「どうした、今日はえらくお洒落してんだな、マリー。そういえばベラも髪下ろしてたし、フィオナはいつもにまして可愛かったな……」
リシタの言葉で少しテンションが下がったが、今日は楽しみにしていたコレン女子会だ。ちゃんとドウィンさんも呼んである。もちろん、ドレスコード付き。
「女子会なの。」
「女子会?良いな面白そうで!男子会するかな……」
「むさ苦しくて絵にならないわ」
なんというか、とことん女心のわからない男だ。女子会はそこそこ着飾った女の子達がキャッキャウフフしているから楽しいんであって、汗臭い男が寄り集まって馬鹿笑いしていたって迷惑なだけだ。
「えー、でも男だって恋バナとかするぜ」
「男のは下ネタっていうの」
どうせ、フィオナの胸が一番柔らかそうだとかそういう話なんだ。
「そう言うなよ……なあ、マリー!フィオナの好きなタイプ聞いてきてくれよ!」
リシタのあまりにデリカシーの無い発言に、気づけば彼を氷漬けにしてしまっていた。
 当然の報いだ。私の気持ちに気付かずに、フィオナの好きなタイプを聞きたがるなんて。

 女子会には、コレンの女性を全員招いている。ドウィンさん、ケアラ、カースティー、クローダ、アイリエさん、フェネラさん、アネスト、ティイ、ベラ、フィオナ、そして私。みんな普段暑苦しい男に囲まれて嫌気がさしていたのか、集合時間30分前には広場に集まっていた。最後に来たドウィンさんは、私服の衝撃も大きかったけど、来る前にゲレンというゲスを蹴り飛ばすという衝撃のシーンを見せてくれた。
「やつは何とかならんのか。権力にだけヘコヘコする駄犬が。」
「いや、いまのドウィン様に言い寄らない男はいないと思います。」
ケアラが目をきらきらさせて言う。雄か雌かわからないムリンも参加しているけれど、こちらもピヨピヨ大興奮だ。
「お前まで何を言うか。」
「ええっ!?あの超怖い騎士様!?なにこれかわいい!」
クローダは全く遠慮を知らない物言いだが、こちらも私服のドウィンさんに食いついた。
「怖い……まあいい、どうした、私が私服を着たら変なのか。」
いつもの鎧で言われれば震え上がりそうでも、今の格好じゃ飛びつきたくなるだけだ。アイスグリーンのシンプルなワンピースだけれど、腰のリボンと襟のマーガレットがこの上なく可愛い。唯一残念なのは、普段と変わらないごっついブーツだ。
「超っ可愛いですドウィンさん!」
私が叫ぶと、ドウィンさんがふわっと笑った。
「そうか、似合っているか?」
「もちろん!」
ムリンもピヨピヨと騒ぐ。あっという間にドウィンさんはみんなに囲まれ、座らされた。
 この女子会、当初の目的はみんなでムリンを撫で回すことだったのに、もう主役はドウィンさんになっている。
「ドウィンって怖いだけの人だと思ってた!お洒落もするんだね!」
「さっきから怖い怖いと何なんだ……」
クローダは早速ドウィンさんいじりに興じている。
「そんな可愛い服どこで買ったのー?」
「し、しらない」
途端に顔が赤くなったドウィンさんにクローダにやにやと近付いた。
「えー、なんでー?」
「お前、気付いているくせに……頂いたんだ!」
「ほう、なかなかの色男だな。」
何故かノリが良くなったベラが目を細め、うつむいたドウィンさんの顎を持ち上げた。この人は困る。今日はベラはリボンタイの細身のスーツで……なんだか見てはいけないシーンに見えるくらい色っぽい。
「か、カダン様…が……」
ドウィンさんがオロオロしながら答える。どうも、こういう色仕掛けには慣れていないらしい。つくづく可愛い人だ。
 カダンって誰だろう。ドウィンさんが様付けすると言うことは、めちゃくちゃ偉い人に違いない。そんな事を考えていたから反応が遅れたのか、三秒程経ってクローダが叫んだ。
「ええーっ!カダン、ドウィンさんと付き合ってるのー!?ティイという存在がありながら!?」

「お前、カダン様を呼び捨てにするなど……!」
「騎士様、カダンは私とクローダの幼なじみなんです。許してあげて下さい。」
カダンが誰か知らないが、ドウィンさんが崇拝しているに近い人らしい。ティイ達の幼なじみだというが、それを聞いてドウィンさんは黙って頷いた。
「……そうか。なら良いだろう。クローダ、私がカダン様と恋仲になるなど、決してあり得ないことだ。カダン様からすれば侮辱に値するだろう……。」
そういつもの調子で言いつつ、ティイを見ている。
「前々から、心に決めたお相手がいらっしゃるのは気付いていた。コレンの巫女様のことだったのか。良き伴侶になるだろうな。」
「そ、そんな……騎士様だって……。」
ティイが目を泳がせた。
「この服のことが気になるのか。心配するな、私が武術にばかり明け暮れていたから、少しは女らしくしろと下さっただけのことだ。クローダが望むようなおとぎ話的展開はない。」
ドウィンさんが微笑んだ。片方の眉が寄っていて、嘘だとわかる。少し辛そうな笑顔だった。それにも気付かず明るい表情になったティイを魔女狩りのようにあぶり焼きにしてやりたくなったけれど、ドウィンさんが我慢したんだ、私は口は出せなかった。
 ただ、私はティイが嫌いだ。何故か知らない、ティイに特別悪いところがあるとは思わない。クローダの方が正直迷惑なのもわかっているけれど、何故か会ったときからティイが嫌いだ。本能的に。ドウィンさんは私みたいな子供じゃないから、その話はそこで終わりになって、後はムリンを愛でる会になったけれど、私はどうしてもドウィンさんの恋路が頭から離れなかった。
 お開きになってすぐ、私はドウィンさんの前に立った。
「どうした。」
いつものように優しいドウィンさん。少し気落ちしているのがわかる。私は空中にマーガレットの花を描いた。
「っ!?」
目を丸くするドウィンさんの前で、空中からマーガレットのヘアピンがきらきらと現れた。
「ドウィンさん、私、ドウィンさんの方応援しますから。」
「なにを言っている。どうしようにもないものはどうしようにもないんだ。」
すいっと指を振れば、ヘアピンはドウィンさんの髪に自ら留まった。
「カダンが誰か知らないけど、ティイを選ぶような見る目のない男はいいんです。ドウィンさん損してます!一生懸命戦ってるだけなのに、強いからって男が逃げてっちゃうなんて。それつけて、普段からお洒落して下さい。せっかく美人なのに!」
一気に吐き出すと、ドウィンさんは大きく目を見開いた後寂しそうに笑った。
「カダン様にも同じ事を言われた。美人が台無しだと。それで舞い上がっていた私の責任だ。」
「ティイよりドウィンさんの方が良い女だと思います!」
ドウィンさんがぽんと私の頭に手を置いた。
「お前の気持ちを無碍にはしたくないな。髪留めありがとう……お前の言うもっといい男を見つけることにしよう。」
いるとは思えないがな、という言葉に、思い切り首を振る。何故だろう。ティイと同じ感じで、その会ったこともないカダンという男は好きになれない気がした。

 それからというもの、私はあのワンピースに合う小物を作ってはドウィンさんに持って行っている。最初は靴だった。とても喜んでくれた。今日は救急セットだった。明日は何にしよう。
「マリー」
ふと見れば、カロックがいた。よくよく考えれば、釣りに行ったっきりまともに口を利いていない。
「サキュバスだと、受け入れたそうだな。」
ハルクから聞いた、とカロックが微笑む。
「なら、話しておかなければならないことがある。おいで。」
船が魚まみれになるが……と、カロックは船着き場へと歩き出した。



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3章 カロック 2節 誰かのための魔法

 サキュバスの危険でエロティックな感じを表現してみたの!とクローダが出してきた服は、背中がもの凄く開いていて……フィオナとベラに即却下された。
「クローダ……マリーがこんな物着たら、宿屋に傭兵の血の雨が降るぞ」
ベラが剣の柄をぎりぎりと握りしめている。
「確かに、汚いおっさんの鼻血が床に着いたらティイが可哀想かも!」
「何言ってるの、鼻血なんか出させないわよ。」
フィオナがにっこり笑って剣を抜いた。
「不埒な目でマリーを見た奴は即粛正。」
見事に声をそろえた二人のせいで、私はなかなか気に入っていたその服は没になってしまった。

3章 カロック
2節 誰かのための魔法

 ベラが言っていた魔族の利点。それは私の見目麗しさだった。自分で言うのはなかなか恥ずかしい。
 サキュバスは、誰か愛しい人と死に別れた女性や、その相手の思いが積もり積もった時に生まれるらしい。生まれる目的はただ一つ、無事結ばれること。だからサキュバスや、男版のインキュバスは、誰から見ても美しい姿で生まれるという。折角可愛く生まれたなら、それで楽しまないと人生損するぞ、とベラが開けた部屋には、クローダとティイが山のような試作品とともに待っていた。そのほとんどが色々とやばいデザインだったけど。
「可愛かったらサキュバスでも何でもいいじゃん!ていうかさ、サキュバスってロマンチック!」
いつも通り単細胞なクローダのおかげで、今日ばかりは救われた気がした。

 フィオナとベラは何を着ても首を縦に振らなかった。
「スカートが短い」
「臍を出すな」
「胸が開きすぎだ」
「隠せばいいって物でもない。見えない方が興奮する輩もいる。」
私とクローダが同時に叫ぶ。
「さっきから可愛い服全部却下じゃん!」
「お前が可愛すぎるのが悪い。」
本末転倒だ。壁にもたれ掛かって、却下しながらベラがにやにや笑っている。スケベおやじはお前の事じゃないのか。
「えー、じゃあこれは?」
クローダがいささか不服そうに出してきたのは、ふりふりのスカートだった。
「スカート作ったときは可愛いって思ったの。でも、上がいまいちなんだよね……」
赤いスカートに、黒いケープ、腰は白いサッシュベルトだ。でも確かに、何かが足りない。そのかわり、スカートも短くないし、胸も開いていないし、腕だって隠してる健全さ。
「マリーが着たらなんでも可愛くなるんだよ。」
その健全さに満足したのか、ベラは服をとり、私の服を脱がせ始めた。最初は戸惑ったけど、もう十数着目だ。おとなしくマネキンになる。
「だろ、マリー?」
「私最初の背中開いてる奴がいい。」
「だめよ、あんなの着たら変なのが寄ってくるから。」
フィオナに万歳するよう言われて手を上げる。ずぽっとニットをかぶせられた。
「リシタとハルクが最初に粛正されることになってもいいのか?」
最後に帽子をかぶせられて、完成だ。ティイはベラの言葉に首を傾げた。
「リシタさんはそんな不埒な事考える方でしたか?」
「何気にハルクが除外されてるよね!」
クローダがケラケラ笑うのは放っておいて、鏡を見た。二人とも不埒な事なんて考えないだろう。この服、クローダの言うとおり可愛くない。せめてリボンがついていればいいのに。
 ちらりとクローダを見ると、ハルクが、思春期でエロいことしか考えてない談義に花を咲かせていた。今なら、ちょっと服をいじったって気づかれないはずだ。さすがに本人の前で服の改造するのは気が引ける。指でサッシュベルトに触れて、そのままリボンを結ぶように動かすとリボンがついた。中々良い出来だ。一個だけは寂しいから、いっぱいつけてしまおう。
「マリー、何してるの……?」
フィオナの声がしてはっと目を上げると、クローダが目を見開いている。
「ご、ごめん、クローダ。ちょっとリボンほしいなって……こだわりがあったなら戻すから……」
「なにそれすっごい!すごい!どうやってリボンつけたの!?あんな一瞬で!」
思いがけない言葉に思わずぽかんとしてしまった。
「錬金術か。大したもんだな。」
「誰に教わったんですか?」
ベラとティイに言われ、はたと気付く。普通、ほしいと思っただけでリボンなんて付かない。
「教わった……?」
「流石はサキュバス、王政魔術師も王政錬金術師も適わないわけだ。」
ベラはわしゃわしゃと頭をなでてきた。
「マリー、貴女が無意識にやったのは錬金術よ。誰に教わったかは覚えてないんでしょうけど、その人はきっと素敵な人で、貴女を愛していたのね。」
「錬金術師は偉そうな顔してるけどな、奴らは攻撃するための錬金術師か使えない。それも、せいぜい空気中の水蒸気を使って水鉄砲にするだとか、地中の鉱物を使って地面からとげを出すとか、その程度だ。お前は今、おそらく空気だけからリボンを作り出した……私はよく知らねえけど、一番難しい元素変換、ってのもやったんじゃねえのか?」
とにかく、とベラが笑う。
「リボンを無意識に作るなんて芸当、普通できないってことだよ。お前がそれを無意識にできるって事は……お前にその技を教えた奴は、よほど熱心にそういう使い方の錬金術を教え込んだんだろう。お前が戦争なんかに力を使わなくてすむ、幸せな未来を願ってな。」
あとは、お前にいつも可愛い格好させたかったのかもな。と優しい声で言われた。
 どんな人だったんだろう。私を生み出し、育ててくれた人は。ロリコンなんじゃねえのと冗談を言ったベラはフィオナに殴られていたけれど、今の私の15才程度の見た目からするに、その可能性も否めない。でも、物を持ち上げる魔法を教えてくれた、あの梯子で屋根に登っていた青年は、私を愛してくれていた。優しかったはずだ。
「どんな人だったの?イケメン?」
「もう、クローダったら……」
ティイに諫められてもクローダは止まらない。
「イケメンだよね!それで、可愛い恋人が蘇るのを、その綺麗な顔を歪ませて祈り続けるの!なんてロマンチック!」
この頭のねじが何本か飛んだような少女も、たまには良いかもしれないと思った。





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花粉症かインフルエンザのせいで体調最悪です。
ベッドの中で携帯で書いたので短めです

絶対に、絶対に許さない

許さない相手の顔は見たことないんですけどね

というのも、一昨日のこと。
バイト(マンツーマン指導です)で、センター後の臨時授業で、医学部受験の女の子を持つことになりました。
センターでいろいろやらかしちゃったうえに、学校の面接の練習できついこと言われた模様。メンタル何とかしてあげてと教室長の先生に言われ、よっしゃ任せろ!と思っていたのです。
面接なんて、やる前からほぼ結果なんてでてるんだから、学校の先生は無駄に完璧を求めるから気にしなくて大丈夫、って言おうと思ったんですよ。

いざその子がやってきたので、初対面だし、緊張してるっぽいし、とりあえず話そうかと
「学校の面接の練習で色々言われたんやってね。大丈夫?」
ってきいたところ……
「医者に向いてないって」
と泣きながら言われました。

もう、私、絶対にそのバカ教師許しません。色々言われてました。
顔が冷たい
人の気持ちが考えられない
思ったことすぐ顔に出す
だから医者になんて向いてない

高三生、しかも受験まであと一ヶ月の子に、見た目が冷たいとかいう理由だけで医者に向いてないなんて、どの面下げて人の気持ちが分からないとか言ったのか。
絶対許さない。医学部を受験する子達が、どれだけ悩んで、どれだけの時間を犠牲にしてきたのか、きっとそんなことをしていないその先生には分からない。遊びたいのも我慢して、小学校から勉強漬け。周囲の人の目にも晒される。やっかみであることないこと言われる。
そういう、学校外での事情のわからない人に、医学部に向いてる向いてない言う資格はない!
同じ道を通ってきた私にだって言う資格はないです。まず、医者に向いているかどうかなんて本人にだってわからないんです。

前から色々悪名高い学校でした。
合格率が下がるからと、本人希望の学校を受けさせないなんて、しょっちゅう聞きます。
進学校ですよ?そんなもの進学とは言わない。
先生の評価が下がるからと、先生が郵便局まで行って願書止めたこともあるそうです。
私が言ってた学校は、本人の気が済むならどこだって受けさせてくれる学校でした。そんなところで幸せな高校生活送ってきたからこそ、絶対許せない。

あの子は絶対合格させます。傷つけるようなこと言ったのを後悔すればいい。ここで学校名出してしまえば早いんでしょうけど、私がしたいのはそんな事じゃない。
あの子を合格させて、見る目の無さを思い知らせてやる。きっと自分のおかげだみたいに言うんでしょうけど……いいながら惨めな思いをすればいい。
あの子は、合格させます。

世の中の高三生、まあ、私のブログ見てる余裕なんてないでしょうけど(^_^;)
学校の先生がなんと言おうと、受験するのは自分です。絶対負けないで。
腐った大人が何を言っても、そんなの負け犬の遠吠えでしかない。そう思って、今できることを全てやってください。耳なんて貸さなくていい。

今まで勝つために本気でやってきたなら、勝利以外の結果は有り得ない。
高三生、頑張れ!
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