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灰~カイ~リンク集

長くなったのでリンクを作りました。読み直しにどうぞ。
あらすじは白字で書いてあるので、反転してお読みください。


1章 マリー
1節 アイダン隊長の微笑み
夜も更けた傭兵団事務所では、隊長と3人のベテラン傭兵が、慣れない事務仕事に追われていた。騎士団でも手におえない美しき殺し屋ヤックの追跡、素性のわからない4人の傭兵志願者の身元調査。やがて、一番融通の利かないはずのアイダン隊長までもが投げやりな対応をし始める。
2節 問題児達
突如コレン村を襲った魔法による爆風。魔術師の家には怪我人が押し寄せていた。地獄絵図の中、傭兵団事務所を見舞ったフィオナ・ベラ・リシタ・カロックは、隊長以下4人を救出し、原因の調査を申し出る。事故にショックを受けているベラと、力が強く救助向きのカロックはお留守番。フィオナとリシタが森へ向かう。
3節 似ている少女
爆心地となったのは、森の中の娼館だった。その前に一人佇む全裸の少女は、男達を拘束し、爆発で殺したのは自分だと淡々と語る。少女には魔族の印があった。家族を魔族に殺されたリシタは少女に襲いかかるが、人に家族を殺されたフィオナは少女を庇う。事故のショックか記憶をなくしている少女を宿に連れ帰ったフィオナは、彼女の味方であり続けると少女を慰める。
4節 オルテル城のサキュバス
オルテル城にはサキュバスがいる。現法王の娘であり、城主インケルスの妻であるシルヴィアは、今日もならず者達を葬り去る。そこへやってきたのはインケルスの部下シルベリン。いつになく彼の機嫌が悪いのには理由があった。愛で世を荒らすサキュバスが、また一人この世に誕生した。シルヴィアがサキュバスとなった時の乱で家族を失ったシルベリンは、一人だけ千切られた家族写真を手に、復讐を誓う。

2章 リシタ
1節 男はクズばかり
目が覚めるなり、私に剣を向けてきた真っ黒な肌の小男、リシタ。フィオナはリシタを鎮め、私を食堂に連れて行ってくれた。かっこよくて美人なベラ、巨体のカロック等に混じり、やはりリシタもいる。大喧嘩になった挙句、リシタに悪口雑言浴びせて追い払った私だったが、記憶を亡くした私にあてがわれた名前は、リシタが初対面の私をそう呼んだという「マリー」だった。
2節 集中砲火
爆発を起こした要注意人物である以上、傭兵にはなれない私だったが、魔法の腕を買われて手伝いをすることになった。最初の仕事は、爆風で壊れた神殿の再建。僻みだと解ってはいるが、心優しく可憐なティイにイライラしてしまう。と、突然現れた凶暴な大蜘蛛。村に被害を与えず始末できるよう、高い塔に誘導したものの、足場の悪さに苦戦する。階段が崩れ、もうだめかと思ったが、何者かに抱きとめられ事なきを得た。その人物は……
3節 心の決戦
私を助けたのはリシタだった。翌日言う心算もなかったお礼を言ったことから仲直りしてみれば、ツンデレだが優しいとわかった。村では、大蜘蛛に生身で立ち向かったハルクという青年が話題になっていた。彼がピュアでまだ年若いことを知るマリーは、ハルクに殺生をさせ物資を得ようとする能天気な村人に憤りを覚える。その時、コレン村に招集命令の角笛が響き渡る。
4節 見殺しにした姉
ノールとの決戦の日。ノール達は何故かマリーだけを狙った。自ら囮になるマリーを守ろうと飛んできたリシタはノールを全滅させ、何故犠牲になろうとするのかと泣き叫ぶ。「マリー」とは、リシタが幼いころ魔族の襲撃を受けた時、見殺しにしてしまった姉だった。後悔し、姉に似ているマリーを抱き締めて声を震わせるリシタに、マリーは切なく思いながらも声をかける。

3章 カロック
1節 大人気の秘密
蜘蛛に追われ、ノールに狙われ……そんなある日、カロックが私を釣りに誘う。魚にまで好かれる私に苦笑しながら、カロックは、私はサキュバスで、その能力故様々なものを惹きつけるのだと言った。魔族だと言われた言葉は真実だが、受け入れられない。ベラは魔族であることを楽しめと言い、皆が自分の敵になったのではないかと怯える私を宿屋に無理やり連れて入った。
2節 誰かのための魔法
サキュバスはその特性上、見目麗しくなる。ベラにフィオナ、ティイ、クローダが待ち構えていた宿屋で、私は着せ替え人形にされた。だが、ちょっとでも露出がある服だとベラに却下されてしまい、結局地味な服に落ち着く。リボンが欲しいなと思えば、スカートに難なくリボンが付いた。ベラ曰く、私が使ったのは錬金術で、それもかなり難しい部類の物。「お前が戦争なんかに力を使わなくて済む、幸せな未来を願ってな。」私を育て、教えてくれたのはどんな人だろう。
3節 可愛いものと女子会
それは1週間前のこと。魔族の前線基地に近い平原に行ったハルクは、迷子の幼いグレムリンを拾ってきた。それをムリンと名付けて飼いはじめ、今日はコレンの女性陣とムリンを愛でる会である。フィオナの好きなタイプを聞いて来いと言うリシタが頭にきたが、オフスタイルの女騎士ドウィンさんが可愛くて、リシタもムリンもそっちのけになる。だが、ドウィンさんの思い人、カダン騎士団長が、憎きティイの恋人らしい。錬金術フル稼働でかわいらしい小物を作ってはプレゼントし、ドウィンさんを応援する私に、カロックが再び話をしようとやってきた。
4節 灰色の存在
元は人間であるサキュバス、そしてカロック・リシタ・ハルクのような魔族と人間の混血種は、人間とも魔族とも言い難い。それ故、魔族を全滅させた時に女神が降臨すると言う予言の最後の砦ともなっている。カロックはマリーに言う。戦争を激化させないためにも、魔族人間両方を恨み、抗い続けろ。しかしどちらも愛せ。

4章 フィオナ
1節 ダンディー
もうすぐハロウィン。クローダは仮装に浮かれているけれど、その前に困った事態が。かぼちゃの産地アユルンが魔族に侵攻されたことにより、かぼちゃが手に入らないというのだ!かぼちゃを探しにロチェストの食料品店兼酒場へ行く私に襲いかかるはナンパ。と、ダンディーなおじさんが追い払ってくれる。彼の名がかの殺人鬼ヤックと同じと聞いて攻撃してしまったけれど、おじさんは笑って許し、サキュバスだったというお嫁さんの話をしてくれた。けれど、彼女は過激派の人間に殺されてしまったという。おじさんは、何があってもアユルンには近付くなと私に言った。
2節 王国騎士
私をコレンに送ってくれたおじさんだったが、フィオナに急襲される。なんでもおじさんは王国騎士で、フィオナは10年間、内乱で騎士に家族を殺されたらしい。そんな中、ドウィンさんに付いてきた騎士学校生徒会長アリスは、アユルンの調査を任されたと大喜び。しかし、聞けば聞くほど後ろ暗い事情を持つアユルンにアリス一人で行かせるわけにはいかず、私はアリスについていくことにする。
3節 先立たれる
アユルンのゴブリン達は私でなく、アリスを狙う。異常だと感じ引き返そうとしたものの、ある男に行く手を阻まれる。男は私を「イヴィ」と呼び、殺そうとしていた。そのイヴィは王国騎士に殺されたらしい。アリスは逃がしたものの殺されかけた私を助けてくれたのはおじさんだった。おじさんと同じヤックという名のその男は見慣れぬ飛び道具を使い、おじさんは追い詰められる。やがて合流したリシタが足止めしてくれたが、その時、逃げたはずのアリスの頭を、ゴブリンの手が掴んだ。
4節 ロチェスト内乱
フィオナはマリーにすべてを語った。10年前のロチェスト内乱は、騎士団のキメラ生成実験の隠蔽のためだったということ。キメラとして造られた者達と、彼らに味方する者の暗殺は、キメラの反逆によって内乱にまで発展した。その味方する者の筆頭が、幼いフィオナだったのだ。そして、フィオナの両親を殺したのは、現副指令ルダレックの親だった。フィオナは、マリーを守るおじさんは、かつてフィオナをロチェストから逃がしてくれた人だと話す。そして、困ったことがあったらベラに言え、私はやらなきゃいけないことがあると言い残し、コレンを出ていった。

5章 ベラ
1節 愛しい人
「フィオナを守るためだけに生きてきたんだ!」コレンの門でフィオナを待ち構えていたベラが叫ぶ。取り残された私は、ベラにお目付け役を頼まれたリシタと話し始めた。ヤックから守ってくれたことにお礼を言うと、姉と重ねてしまっているだけで、大層な心構えがあるわけではないと苦笑いされた。戻ってきたフィオナに手を振るリシタから離れ歩いていると、傷心のドウィンさんと出会う。お前が一瞬アリスに見えた。そう言われ、私は自らの「会いたい人の姿に見える」力が、世の人が言うように男を誑かすためではなく、人を癒すためであってほしいと願う。
2節 策士
とにかくおじさんに会いたくなってロチェストへ行った私が出会ったのは、よりにもよってルダレックだった。挙句騎士学校に入れと言う。話の途中で騎士団事務局に戻ってきたおじさんと共に、恐れるものを見せるというロセンリエンの迷宮へ行くと、おじさんの最悪の記憶が再現された。魔族に殺されたおじさんのお嫁さんは、私に瓜二つだった。おじさんは、私が3度目の「イヴィ」の生まれ変わりであること、イヴィは生まれ変わる度、おじさんや似た顔の男と愛し合い、私の記憶にもある家で殺されていると教えてくれた。だから、騎士学校に入り、近くに、守れる場所にいてほしいという。「俺はもう、イヴィ以外愛せないからな」果たしてそれは誰の事なのか。
3節 胸囲の格差社会
嫁は人間に殺されたと言いながら、ロセンリエンの迷宮で見た記憶では魔族に襲われていたおじさん達。人間不信になった私は、気分転換に当初の目的である南瓜探しを始める。ムリンをつれ、行き損ねていたオルテル領へ向かうと、そこに領主の妻であるサキュバス、シルヴィアが現れる。おじさんに嘘をつかれたと訴える私に、シルヴィアさんはおじさんから聞いた話を教えてくれた。「イヴィ」を愛する男は皆サキュバスと人間のハーフで「ヤック」という名だということ。かつて王国騎士団は、魔族と人間のハーフを殺したがる魔族の目的を利用して、ロチェストへ侵攻した部隊を私たちに差し向けて、私たちを犠牲にしてやり過ごしていたこと。憤る私を前に、シルヴィアさんは狂ったように笑い始めた。自分と夫を引き裂いた騎士団。法王庁の滅びる様はさぞ絶景だろうと。

To be continued......
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9月16日パレード・デ・カーニバル

超ご無沙汰しております。
このご無沙汰の間、何が起きたかというと……

①英雄伝小説でフラグ乱立しすぎて自分が忘れる事件
②テスト地獄
③仮装してUSJ行くか!


①と②は今でも頑張って作業中です。小説は大学卒業するまでには完結させますよ!

今日の話題は③の「仮装してUSJ行くか!」です
大学生の間くらいじゃないと、そんな思いきりハメ外せないじゃないですか。
なら今のうちに仮装しとけ!
→USJにスカウト・デ・カーニバルっていう、ゲストがパレード出れるイベントがあるんだって!
→行くか!
→特にそのうち10人はフロート乗れるって!
→どうせなら狙うしかないよな!

というわけで行ってきました。

海賊の仮装しました。
まずは衣装づくり


彼氏→下っ端海賊(胸の露出の恥ずかしさと戦っていたようです)
 バンダナ(頭の後ろのひらひらプライスレスというわけで特大サイズにカット)
 腰の帯(これもひらひらプライスレスというわけで3m)
 シャツ(胸の肌蹴た部分プライスレスというわけで閉められなくしました)
 ナイフ(石粉粘土で作って、揺れる飾りプライスレスというわけで揺れるビーズをつけました。)
 イヤリング(揺れる飾りプライスレス
 ネックレス(おそろいプライスレス
 さらに、彼氏の家にあったボロボロになりかけたベルトを2本
 ジーパン
 ブーツとしての役目を果たしていなかったショートブーツ

私→船長(最大の敵は暑さ)
 帽子(黒字に金テープ、100均パーティーグッズの羽たっぷり)
 コート(赤で見返し黒に金テープ。これ作るの死ぬかと思った)
 ワンピース(使ったレースは16m)
 ジャボ(海賊とか貴族の胸のひらひらのことです)
 ネックレス(お揃いプライスレス
 彼氏の家にあったボロボロの黒いベルト
 ブーツ(冬物で死ぬほど暑かった)

そんなこんなでひと月ほどかけた衣装を持ってUSJへ!
歩いていると……
「あっ、海賊!」
「ジャック・スパロウや!」

オリジナルです。USJでパイレーツオブカリビアンは着ないです。ディズニーじゃないっす。

そして、まさかのパレード・デ・カーニバル出場権獲得
『スカウトマンの目に留まった、ステキな仮装の約90名に、パレード・デ・カーニバルへの招待状を手渡します!
さらに、最高に盛り上がった10名は、パレードのフロートにご招待!』

もっとまさかのフロートご招待

やったね!
最高に盛り上がりすぎて落下したナイフとイヤリングは粘土だったせいで粉砕しました。君たちの雄姿は忘れないよ。

実は私(実はも何もブログ書いてる時点でお気づきでしょうが)かなり目立ちたがりです
昔バレエやってたせいで、人前で踊るの大好き!
注目浴びるのもっと好き!
最近は普通の地味な大学生なので、パレード出れて最高に楽しかったです!


40分ぐらい全力で踊り倒して(沿道から見えない腰も全力で振ってました)
フロートが止まったらビーズネックレスを投げて
事件発生
メガネがない!


遺失物センターに届けられていましたが、届けられた場所はパレードでメガネなくしてからは立ち寄っていないステージ付近でした。
よくよく思い返してみると、ビーズネックレスの重量だけでは絶対飛ばないところまで吹っ飛んだネックレスが一本あったんですよね……。
最初はメガネでフロート乗ってたんですが、やっぱ海賊の格好でメガネはねーなと外してベルトにひっかけておいたのですが、ネックレスを投げる時にひっかけて

一緒に投擲してしまったようです
拾ってくださった人ありがとうございます。
もし剛速球のメガネにぶちあたっていたらごめんなさい。

いろいろありましたが、とにかく楽しかったですよ!
仮装USJおすすめです!
でももう衣装作るのしんどいし、大学生の本分は勉強なので来年以降は行けませんけどね……
これからは勉強漬けです。テスト近いよ!
英雄伝小説もリメイク版を書いておりますので、気長にお待ちください。
そのうちパレードメンバーの絵も描いてUPすると思います。よろしくおねがいしますね!

総集編ブログの予告

2次創作小説『灰~カイ~』も、はや6章に突入しようとしております。
マリーちゃんが自分を受け入れ始めたところで、ついにサブキャラクター編スタート!
既にきな臭い王国騎士団ですが、どんどん闇が深くなります。
そしてさらに明らかになるマリーちゃんの過去。
ますます謎めいていくおじさんの正体。

そんな節目に合わせて、読みやすくレイアウトした総集編版ブログを作ろうかなあと思っています。
なんと(大したことないけど)挿絵付き!
今のところ1章3節の絵しか描けていませんが、お披露目です


1-3マリー

なんかいまいちなんですよね。頭がでかいのか。
もう少しなんというか神々しいというか鬼気迫る感じにしたかったんですが……
2章はマリーちゃんのハート持ってったイケメンリシタ君の予定なので、今度はもう少しうまく描けますように……

5章 ベラ 3節 胸囲の格差社会

 別れ際、おじさんは言った。ルダレックには、死なない私は騎士団の戦力になる上、囮としても使えると言っておいたと。要らなくなれば殺してしまえばいいと言うと、ルダレックは殺し方を問うたそうだ。おじさんは正直に答えた。サキュバスを殺すのは精神的なダメージ、愛する人からの裏切りのみだ……だからおじさんが私を虜にして、いざという時に捨てればいい、と。
「それでお前を騎士学校に入学させることに同意した男だ……マリー、何があってもあの男と騎士団には気を許すな。奴らが、イヴィを殺した……。」
「ん?おじさん、さっき魔族に殺されたって言ってなかった?」
ふと浮かんだ疑問を口に出すと、おじさんは大きく目を見開いた。
 やめてよ、おじさんまで私のこと適当な扱いしてるとか。せめて、嘘なら吐き通してよ。

5章 ベラ
3節 胸囲の格差社会

 このままコレンに帰ったら、絶対にフィオナとベラに怒られる。リシタがその前に吊し上げられているだろう。さまよううちに思い出した。南瓜。アリスを殺され、おじさんにも嘘を吐かれて、もう最近あったこと色々忘れたい。ハロウィンが来るなら、良い機会だ。可愛い飾り付けをして、おいしいものを食べて忘れよう。

 オルテル領はそう遠くなかった。
『何か嫌な感じがする。』
『僕知ってるよ。戦争の後のにおいなの。』気分転換に来たのに、このムリンの答え。オルテル領の端の村は、今や物見櫓しかない。魔族に滅ぼされてしまったようだ。しかし、転がっている骨の中には人型でないものも……いや、人型でないものの方が多い。
「あーら、誰かと思えば可愛いサキュバスちゃんじゃないの。」
その骨の山の上、恐ろしく場違いな女性が立っていた。黒い革のはちきれそうな服が官能的だ。手には、巨大な鎌。頭には軍帽。どう見てもSMの女王様。
『うっわー!バインバインだ!マリーの三倍くらいある!!』
私の手がムリンを吹っ飛ばしても悪くないと思う。このエロ魔獣め、絶対オスだ。
「あーら、見る目のある子じゃないの。」
「何なんですか貴女。」
女性はウィンクした。
「私に会いに来たんでしょう?そのエンブレム、ヤックに貰ったのかしら?」
この女王様、おじさんが言っていた領主の妻らしい。踏まれたら血が出そうなヒールで骨を踏み砕きながら降りてきた女性は、私の頬を両手で包み、じーっと見てきた。
「流石、三人もの男に愛されるだけはあるわね。今生きてるのはマリーちゃんだったかしら?かわいいお顔ね。」
「貴女は?」
「シルヴィアよ。こんなところで話すのもあれだし、私のお部屋にいらっしゃい。」
シルヴィアさんが指を鳴らすと、あたりの景色は変わり、豪奢な寝室になった。

 シルヴィアさんはベッドに寝転がると、ムリンを抱き寄せた。そのまま、私にもベッドの上に来いと言う。靴を脱いであがると、私も抱き寄せられた。
「……何なんですかこれ」
「あーら、寂しそうな顔してたから、甘えたいかと思ったんだけど?」
嫌ではない。腹立たしいが胸も気持ちがいい。
「相談したいことがあるから来たんじゃなくて?」
「え、あー、南瓜ありますか?」
「南瓜?ああ、ハロウィンね。無いわよ、アユルンがあんな事になってしまったもの。」
「じゃあ帰ります」
「まあ待ちなさいよ。他にもあるでしょ、悩み事。」
見上げると、大きな目が優しく弧を描いていた。
「ヤックさんが、嘘吐いてきたんです。奥さんを人間に殺されたって。でも、ロセンリエンの迷宮で見たおじさんの記憶では、魔族が襲ってきてた。」
「あら、何もおかしいことないじゃない?魔族に襲わせるようにし向けたのが人間だったのよ。」
シルヴィアさんの手が、ゆっくりと髪の間を滑る。
「どういうことですか?」
「そのままよ。理由は知らないけど、騎士団はよく使う手だわ。魔族は敵である人間を躊躇いなく襲うでしょ?対して人間同士の殺しあいは捜査されるの、だから襲うようにし向ける。ヤックは、実際に本能的に手を下した魔族より、殺人教唆した人間を強く恨んだ。それだけよ。」
そういう話ではない。なぜ騎士団がそんなことをしたのかだ。
「それとも貴女、騎士団を信じてるの?」
「それだけはないです。」
首を傾げたシルヴィアさんに言う。
「わざわざ魔族に頼む必要なんてあるんですか?第一魔族は敵なのに、言うこと聞いてくれるはずがないでしょう。自分で殺した方が、尻尾捕まれる可能性も低いし……」
「貴女ね、自分をなんだと思ってるの?サキュバスを全うに倒せる奴が騎士団なんかにいるかしら?襲ったが最後、騎士団が全滅して終わりよ。」
「でも、イヴィさん達は死んだ……」
シルヴィアさんが目を伏せた。
「そりゃあ、魔族の一個大隊が子供一人抱えた夫婦に襲いかかってきたら話は別よ。」

 おじさん、クロスボウのヤック、そして今指名手配されているヤックは、皆シルヴィアさんのところへ来て、同じ話をしたという。王国騎士団が森に仕掛けた罠を見つけた。それらは魔族に、イヴィとともに暮らす家への獣道を通らせるような配置をされていた。そうでなければ、ロチェストへ続く道を通ったはずだった。と。
 つまり騎士団は、一人目のイヴィさんとおじさん、二人目のイヴィさんとヤック、私と指名手配犯の殺し屋ヤックが住んでいたあの家に、何度も魔族を差し向けたのだ。
「魔族からすれば、サキュバスとサキュバスのハーフを殺せることは、ロチェストに住んでるただの人間数千人を殺すことより価値があるのよ。……その分、部隊はほぼ全滅に追いやられたとしてもね。騎士団としては、ロチェストを襲われたら大損害。利害の一致よ。」
カロックが言っていた。サキュバスや、魔族とのハーフは最後の砦だと。でも、私達は、他の平和ボケした奴等のために生きてるわけじゃない!私だって、ずっとあの森で、あの優しい誰かと、あの指名手配犯と、一緒に暮らしたかった!
「騎士団に比べたら、おじさんの嘘なんて些細なものでしょう?許してあげなさい、嘘でもないんだから。」
「じゃあどうしておじさんは騎士団にいるの!」
「騎士団のダークサイドのトップは、今、あのおじさんの直ぐ側にいる……わかるでしょう?恐ろしい男よ、自分を信頼させて、依存させて、その後に斬り捨てる。心身共に、自分が味わった以上の苦しみを返そうとあそこにいるのよ。……ふふっ、流石はサキュバスの血が流れた男ね。」
シルヴィアさんは薄暗い目で笑った。
「おじさんが、ハーフ?」
「ええそうよ、ヤックは何の因果か、全員サキュバスのハーフだった。面白いことになるわ、生き残った三人のハーフに、騎士団が太刀打ちできるのかしら……早く見たいわ、騎士団と、法王庁が消えるところ。さぞ絶景でしょうね!」
 狂気の笑い声が部屋に響きわたる。ムリンはびくっと私に飛びついてきた。
「インケルスと私を引き裂いた罪、私は絶対に赦しはしない……楽しみだわ、アハハハハハハハ…」
シルヴィアさんの笑い声に思わず目を閉じる。再び目を開くと、そこは骨の山の上だった。

5章 ベラ 2節 策士

 私がロチェストにいるとフィオナ達にばれたら、後で大目玉を食らうだろう。その前に、私に撒かれたリシタが半殺しにされるか。急いで帰らなければならない状況で、おじさんを知る人に会えたのは助かった。
「ヤックか。それなら私の副官だが。」
出てきたのが金髪ゴリラでなければ。
「お前がマリーか。腕が立つと聞いている。丁度良かった、お前を騎士学校に推薦しようと思っていたところだ。」
きな臭い話になっていなければ。
「私はルダレック、王国騎士団副司令官だ。」
金髪ゴリラが、よりによってフィオナの天敵でなければ。

5章 ベラ
2節 策士

 なにが悲しくてこんなゴリラとお茶会しなきゃいけないの。私おじさんに会いに来たのに。もっとダンディーで加齢臭もしない優しいおじさんと!
「聞いたとおり、警戒しているようだな。無理もないか。まず言っておこう、お前を捕らえるために甘い話をぶら下げているわけじゃない。」
騎士学校のどこが甘い話だ。
「君はサキュバスだそうだな。運命の相手に出会わない限り死なない上に魔法に長けている。騎士団としては放っておくのはもったいない存在だ。お前も、魔族と人間に狙われる立場で苦労しているだろう。騎士団に入れば、魔族に単独で狙われる危険も減る。人間からもだ。悪い話じゃないだろう?」
はなから乗る気なんてないので、話の半分も頭に入っていない。
「何とかいえばどうなんだ。」
ルダレックの化けの皮が剥がれかけたとき、王国騎士団事務室の扉が開いた。
「おや、マリーか?」
おじさんだ。このゴリラから解放されたくて、失礼も顧みず立ち上がっておじさんの方へ逃げると。おじさんが眉を片方だけ下げて笑った。
「何でお前に伴侶がいるのか不思議だ、ルダレック。何をしたらマリーにこれだけ怖がられるんだ?」
「普通に話していただけだ。」
「どうせ仏頂面だったんだろう?マリー、騎士団の話か?」
頷くと、くしゃくしゃと頭をなでられた。
「悪いな、びっくりさせて。ルダレックに推薦したのは私だ。ルダレックに言われただろうが、君は野放しにするには些か不用心すぎるからな。」
おじさんは、人間に奥さんを殺されたと言っていた。なのに何故、こんな腹黒い騎士団に私を入れようとするんだろう?
「……ルダレック、お前が怖がらせるからだ。私は信用されていたんだが。」
「知るか。私は最大限優しく話したつもりだ。」
ルダレックと言い合いながら、おじさんは私に手を差し出した。
「こんな堅苦しいところじゃ息も詰まるだろう。私と散歩しながら話そう。」
おじさんがくいっと方眉を上げた。どうやら、こうなったのには、ここで話せないわけがあるらしい。

 おじさんに連れてこられたのは、なんだかよくわからない建物だった。
「ロセンリエンの迷宮だ。」
「これが!?」
「知ってはいたのか。傭兵たちの間では有名だからな。王国騎士団総司令のカダン以外クリアした者がないと。」
ロセンリエンの迷宮といえば、私がまだコレンに来たばかりの頃、規格外に強かったハルクが挑戦して失敗した場所だ。なんでも、フィオナとリシタとカロックと私のドッペルゲンガーがいて、ぼっこぼこにされたんだとか。
「だから誰も追ってこない。ゆっくり話が出来るぞ。」
そんな危ないところ、入りたくない。顔に出たのか、頭を撫でられた。
「実を言うとな、何も知らない子供がここに入ったら、無傷で最下層に行ける。この迷宮は、怖がる心につけ込んで幻覚を見せる。だから、自信満々のカダンに対しては、倒せる敵しか出なかったんだよ。」
「おじさんはクリアしたの?」
「昔な。」
そう言って一歩踏み入れると、部屋は、あの森の中の家になった。
「私は幼い頃、魔族に襲われて母を殺され、父とはぐれた。成長して妻と息子とこの家に戻ってきたが……魔族に妻を殺され、私も死にかけ、息子は行方不明になった。ずっとこの家に帰りたかった。」
この家に?
「おじさん、これは私の家よ。」
「知っているとも。私はここに住んでいたという男に、君のことを見つけたら守ってくれと言われていたんだから。」
「おじさん、その人誰!あのクロスボウの男も、私に幻覚でこの家を見せたの。ここはどこ?あの男は誰!おじさんは誰なの!」
胸ぐらをつかんで怒鳴ってしまったが、おじさんは微笑んだだけだった。
「あの男はおそらく、ここに住んでいたことがあるんだろう。そして不運にも、妻と子供を失った。君はサキュバスだ。愛しい人の姿に見えることもある。あれだけ錯乱していたら尚更だろうな。」
「そんなのおかしい!あいつは私とおじさんを殺そうとしたんだよ!」
おじさんが押し黙る。ふっと遠くを見た。森の奥だ。
「あっちから、魔族が来た。」
かすかに笑う。
「私のもっとも恐ろしい思い出だ。妻と息子を守れなかった。目の前で妻が殺されるのを見るくらいなら、魔族に負けると決まっているなら……もう一度おいて逝かれるくらいなら、私は自分の手で妻を殺すだろう。誰にも、妻は渡さない。」
おじさんはその場に座り込み、空を見上げた。
「そういうものだ。」
 この森は穏やかだった。ただただ静かで、空気がきれいで、黄緑色の光が温かい。
「良いところだろう?ここで、誰にも見つからず、三人で幸せに暮らしたかった。」
と、私の横に女性が現れた。銀髪に、褐色の肌、銀色の瞳、これは……
「私の妻だ。君によく似ているだろう?」
私に生き写しだ。女性は座っているおじさんの隣に座った。
「もう隠せそうもない。何故ここで悲劇が繰り返されるか教えてあげよう。但し交換条件だ。もう直ぐ魔族が現れる。倒せ。」
おじさんは、女性が見つめても目を合わせようとしない。声が震えていた。
「私は死んでも、拷問で手足を千切られても何も怖くない。ロセンリエンの迷宮は、妻を殺されたあの時を私に見せる。妻にも魔族にも、指一本触れることは出来ない。……だが、これは君の恐れているものじゃないだろう。君なら幻覚を壊せる。」
森の中に、無数の影が揺れている。私が手を掲げただけで、影は崩れていった。気付けば、女性も薄れていく。女性は驚いたような顔をして、そして笑った。
「そうだ、きっと終わりだ、イヴィ……」
おじさんは女性の頬をなで、にっこりと微笑んだ。
「イヴィ?」
「驚いたか?あの男が言っていた名前だろう?」
女性が消えると、森も消えた。
「サキュバスは、恋人と結ばれるため、自分と恋人を引き裂いた力を滅ぼすために生まれてくる。イヴィは私の妻として殺された後生まれ変わり、私に似た男と恋に落ちた。」
「寂しくないの?」
おじさんは首を振る。
「寂しいに決まっているだろう。だが、私もあの子を妻だとは思わなかった。そりゃそうだろう、妻は生まれ変わって幼子に戻っていたんだから……クロスボウの男が二人目のイヴィを育て、妻とした。しかし亡くなってしまったようだ。そしておそらく、君が三人目だ。」
「え、待ってわからない」
おじさんのお嫁さんがイヴィで、クロスボウのお嫁さんもイヴィで、それが生まれ変わって私になった?
「私はおじさんのお嫁さんなの?」
「いや。君は選ぶ力を持った一人のサキュバスだ。前世になんて縛られなくていい。私が君につきまとっているだけだ。マリー、君には君の選んだ男がいる。本当は、私はその男に君を守れとは頼まれていない。私に頼まれたんだ。妻の不運な転生をこれ以上起こさせないようにとな。君が選んだ君を捜す男がいるのは事実だが、生憎君を捜し出せていないようだ。その男が君を見つけるまで、私が守ろう。」
頭に置かれた手がとても温かい。おじさんの長いまつげに付いた涙が、たいまつの光できらきらしている。本当にかっこいい人だ。
「その人じゃなくて、おじさんのお嫁さんだったら良かったのに。そしたらリシタも忘れて、恋煩いなんてしなくていいし、おじさんの方がかっこいいし。」
「おじさんをからかうもんじゃない。……リシタが好きなのか。」
おじさんににやりとされ、私は口を滑らせたことに気付いた。
「ちょっと、内緒よ!」
「お前を捜す男がいささか不憫だが……リシタに取られる程度の男じゃあ、マリーには不釣り合いだろうな。しかし、リシタも見る目のない男だ……。」
するりと頬をなでられて、背中がぞわっとした。
「こんなかわいい子を逃がすなんてな。」
「おじさんこそ、子供だと思ってからかわないで!イヴィさんが天国から怒るよ!」
「怒らないさ。」
おじさんは笑って立ち上がったかと思うと、私の目をじっと見つめながら言った。
「俺はもう、イヴィ以外は愛せないからな。」
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